てれびのスキマ氏(手前)と舟橋政宏氏(奥)

てれびのスキマ氏(手前)と舟橋政宏氏(奥)

 そうした中で近年急増したのが番組イベントだ。コロナ禍によるオンラインイベントの普及の波に押され伸長したものの、最近はその波も落ち着いてシビアになってきているそうだ。

「イベントでちゃんとお客さんが入って、ちゃんと配信チケットが売れたら、もちろん評価の基準になると思いますけど、諸刃の剣ではありますね。あんまり売れなかったら番組継続の選択肢を失うことになってしまう。イベントの配信はどんどん売れなくなってきているんです。

 一時期はすごく売れて良かったんですけど、最近はコンテンツが多くなりすぎて、視聴者やユーザーは演者さんが自分で主催しているライブや主体性の強いイベントにはお金を払いやすいけど、同じ演者さんが主役でも番組という他人が1枚挟まったイベントは、『もういいか』ってなっちゃうことがあると聞きました。番組イベントは、より工夫しないといけない時代に突入したんだと思います」

 最後に改めて『激レアさん』のイベント「生レアさんLIVE」の見どころを聞いた。

「『地上波NG』という言葉をサブタイトルにつけているんですけど、いろんな意味があって、放送コードに引っかかりかねない話もありますし、ニッチな話もあります。いろいろな種類のそこでしか聞けない話を用意しています。

 普段番組を見ている方も見ていない方も楽しめるものをギチギチに詰め込んでいます。たくさん笑いも驚きもあると思いますので、ぜひご覧ください」

(了。前編から読む

【プロフィール】舟橋政宏(ふなはし・まさひろ)/1985年生まれ。2008年テレビ朝日入社。以来バラエティ番組の制作を担当。ディレクターとして『マツコ&有吉の怒り新党』などに携わり、現在は『激レアさんを連れてきた。』の演出を担当。

◆取材・文 てれびのスキマ/1978年生まれ。ライター。戸部田誠の名義での著書に『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『タモリ学』(イーストプレス)、『芸能界誕生』(新潮新書)、菅原正豊との共著に『「深夜」の美学―『タモリ倶楽部』『アド街』演出家のモノづくりの流儀』(大和書房)、近著に『王者の挑戦 「少年ジャンプ+」の10年戦記』(集英社)など。

撮影/槇野翔太

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