芸能

爆笑問題が語る“ネット世論”との向き合い方 太田光「気にしないヤツはダメですよ。社会と繋がっているのが大衆芸能だから」

ネット上の世論も気にするという太田光

ネット上の世論も気にするという太田光

 テレビ、漫才、ラジオで時事問題に臆することなく斬り込んできた爆笑問題。時に炎上を経験しながらも、政治や社会問題を笑いに変えてきた太田光(58)と田中裕二(59)は、変わりゆく時代の中で、どのように出演番組と向き合っているのだろうか。聞き手は“テレビっ子”ライターのてれびのスキマ氏。【全3回の第3回。第1回から読む

 * * *
──時事問題も扱うバラエティ番組『サンデージャポン』(TBS系)は2001年に放送が開始しています。

太田:元々『サンジャポ』は、時事ネタにはコメントしないという話でMCを受けていたんだよね。当初は、くだらない話題が多い番組だった。でも『スタメン』と『太田総理』があって、徐々にニュースにどう思っているのかを言ってもらいたいというスタッフの要請があって、自分の意見も話すようになりました。

田中:常々感じますが『サンジャポ』は真面目な番組になってきていますよね。昔はバラエティが中心だったけど、今は自民党の裏金問題に圧倒的に食いついている。世の中の動きがそうだから、仕方ないですけど。

──太田さんの発言からは、世間で叩かれて窮地に立たされている人を救いたいスタンスを感じます。『サンジャポ』では時間が足りなくて誤解されがちですよね。

太田:まあでも誤解でもないんだよね。「信者を擁護している」って言われたけど、確かに擁護はしているんだよね。この問題に限らず、そこにしか居場所がない人、何かを信じなければ生きていけない人は一定数いる。彼らにある日突然「解散しろ」って言うのは理不尽じゃないのってこと。だからそれが果たして誤解かって言うと誤解でもないんだよね。切り取りとか時間の問題でもなくて、5分話して誤解されることを5時間話せば誤解されないかと言われればそうではないでしょう。真意のすべてが伝わるわけじゃない。

──田中さんも意見を言いたい時はありませんか。

田中:僕もたまに言いたくはなりますけど、下手なことを言っちゃうといろいろなところに迷惑がかかるから一切言わないです。

──田中さんが『サンジャポ』の進行で気をつけていることはありますか。

田中:デーブ・スペクターくらいですね(笑)。生放送なのにデーブさんが自由に話に入ってくるから、時間が足りなくてCM中にスタッフと話して調整するのが大変と言えば大変。

太田:デーブさんはああ見えて、ちゃんと構成考えて入ってくるけどね。実は流れを一番わかっている。

──放送後、SNSに視聴者からの意見や感想が数多く見られますが、ネット上の世論は気にされますか。

太田:もちろん気にしますよ。見てもろくなことはないっていうのはわかっているんだけど、気にしないほうが無理。漫才がウケたか気にするのと同じように、自分が出た番組がどのように世間に受け止められたかというのは気にします。気にしないヤツはダメですよ。社会と繋がっているのが大衆芸能だから。

関連キーワード

関連記事

トピックス

打撃が絶好調すぎる大谷翔平(時事通信フォト)
大谷翔平“打撃が絶好調すぎ”で浮上する「二刀流どうするか問題」 投手復活による打撃への影響に懸念“二刀流&ホームラン王”達成には7月半ばまでの活躍が重要
週刊ポスト
懸命のリハビリを続けていた長嶋茂雄さん(撮影/太田真三)
長嶋茂雄さんが病に倒れるたびに関係が変わった「長嶋家」の長き闘い 喪主を務めた次女・三奈さんは献身的な看護を続けてきた
週刊ポスト
6月9日、ご成婚記念日を迎えた天皇陛下と雅子さま(JMPA)
【6月9日はご成婚記念日】天皇陛下と雅子さま「32年の変わらぬ愛」公務でもプライベートでも“隣同士”、おふたりの軌跡を振り返る
女性セブン
(インスタグラムより)
「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画…直後に入院した海外の20代女性インフルエンサー、莫大な収入と引き換えに不調を抱えながらも新たなチャレンジに意欲
NEWSポストセブン
中国・エリート医師の乱倫行為は世界中のメディアが驚愕した(HPより、右の写真は現在削除済み)
《“度を超えた不倫”で中国共産党除名》同棲、妊娠、中絶…超エリート医師の妻が暴露した乱倫行為「感情がコントロールできず、麻酔をかけた患者を40分放置」
NEWSポストセブン
第75代横綱・大の里(写真/共同通信社)
大の里の強さをレジェンド名横綱たちと比較 恵まれた体格に加えて「北の湖の前進力+貴乃花の下半身」…前例にない“最強横綱”への道
週刊ポスト
地上波ドラマに本格復帰する女優・のん(時事通信フォト)
《『あまちゃん』から12年》TBS、NHK連続出演で“女優・のん”がついに地上波ドラマ本格復帰へ さらに高まる待望論と唯一の懸念 
NEWSポストセブン
『マモ』の愛称で知られる声優・宮野真守。「劇団ひまわり」が6月8日、退団を伝えた(本人SNSより)
《誕生日に発表》俳優・宮野真守が30年以上在籍の「劇団ひまわり」を退団、運営が契約満了伝える
NEWSポストセブン
清原和博氏は長嶋さんの逝去の翌日、都内のビル街にいた
《長嶋茂雄さん逝去》短パン・サンダル姿、ふくらはぎには…清原和博が翌日に見せた「寂しさを湛えた表情」 “肉体改造”などの批判を庇ったミスターからの「激励の言葉」
NEWSポストセブン
貴乃花は“令和の新横綱”大の里をどう見ているのか(撮影/五十嵐美弥)
「まだまだ伸びしろがある」…平成の大横綱・貴乃花が“令和の新横綱”大の里を語る 「簡単に引いてしまう欠点」への見解、綱を張ることの“怖さ”とどう向き合うか
週刊ポスト
インタビュー中にアクシデントが発生した大谷翔平(写真/Getty Images)
《大谷翔平の上半身裸動画騒動》ロッカールームでのインタビューに映り込みリポーター大慌て 徹底して「服を脱がない」ブランディングへの強いこだわり 
女性セブン
映画『八日目の蝉』(2011)にて、新人俳優賞を受賞した渡邉このみさん
《ランドセルに画びょうが…》天才子役と呼ばれた渡邊このみ(18)が苦悩した“現実”と“非現実”の境界線 「サンタさんを信じている年齢なのに」
NEWSポストセブン